精神看護学のすすめ

An Invitation to Psychiatric Nursing

【保護者の方へ】この記事を読んでくださったあなたへ-「何もしない」のではなく、「安心を積み重ねる」という支援-

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ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

この文章は、あえて「解決策」や「正しい関わり方」を前面には出さず、

子ども本人の心に寄り添う言葉を中心に書いています。

それは、不登校や登校しぶりの背景にあるものが、

「怠け」や「甘え」ではなく、

安心感の不足や心身の疲弊であることが非常に多いからです。

① 「行かせなければ」という焦りは、とても自然です

まず最初にお伝えしたいのは、

保護者が焦るのは当然だということです。

・このままで将来は大丈夫だろうか

・勉強が遅れてしまうのではないか

・社会に出られなくなるのではないか

こうした不安は、子どもを大切に思っているからこそ生まれます。

決して「間違った気持ち」ではありません。

ただし、その不安をそのまま言葉にすると、子どもには「責められている」「追い詰められている」と伝わってしまうことがあります。

 

② 子どもがまず必要としているのは「安心」です

多くの不登校・登校しぶりの子どもは、

  • 常に緊張している

  • 自分を責めている

  • 「迷惑をかけている」と感じている

という状態にあります。

この状態で「どうするの?」「いつ行くの?」と問われ続けると、子どもの心はさらに固く閉じてしまいます。

大切なのは、

「今のあなたでも大丈夫だよ」というメッセージが伝わることです。

それは言葉だけでなく、

  • 無理に結論を出さない

  • 説教をしない

  • 感情を否定しない

といった、日々の関わり方全体から伝わります。

 

③ 何もしていないように見えて、実は「回復」は始まっています

保護者の立場から見ると、

家でゲームばかり
昼夜逆転
何もしていない

そのように映る時期もあるかもしれません。

しかし、心理的にはこの時期は

エネルギーを回復させている段階であることが多いです。

心が疲れ切った状態では、「頑張る」「考える」「選ぶ」こと自体ができません。

まずは、安心できる環境で、心を休ませること

これが、次の一歩につながる土台になります。

 

④ 「登校」をゴールにしすぎないでください

もちろん、学校に戻ることが目標になる場合もあります。

ただし、

  • 「学校に行ける=回復」

  • 「行けない=失敗」

と考えてしまうと、支援は苦しくなります。

学校は「手段」であって、「価値そのもの」ではありません。

・別室登校

・短時間登校

・家庭学習

・支援機関の利用

など、道はいくつもあります。

「この子が安心して生きられているか」

そこを軸に考えていただけると、関わり方は大きく変わります。

 

⑤ 「声かけ」で一番大切なこと

保護者ができる最も大切な支援は、

正解を言うことではなく、安心できる関係を保つことです。

たとえば、

  • 「行かなくていいよ」でも

  • 「行きなさい」でもなく

「今、しんどいんだね」

「あなたの味方だよ」

というメッセージが伝わる声かけです。

子どもは、

「この人は自分を否定しない」

と感じられたとき、初めて自分の力で動き始めます。

 

⑥ 保護者自身のケアも、とても大切です

最後に、とても重要なことをお伝えします。

保護者が一人で抱え込まないでください。

・相談してもいい

・弱音を吐いていい

・助けを求めていい

保護者が追い詰められると、その空気は必ず子どもに伝わります。

スクールカウンセラー医療機関、支援センター、信頼できる人――

どこでも構いません。

「子どものために相談する」ことは、決して裏切りではありません。

それは立派な支援です。

 

おわりに

このブログは、

「すぐに学校に行けるようにする方法」ではなく、

「子どもの心を壊さずに支える視点」を大切にしています。

遠回りに見えても、安心が積み重なった先にこそ、本当の回復があります。

あなたの関わりは、今すぐ結果が見えなくても、確実に子どもの心に残っています。

どうか、

「今できていること」にも目を向けてください。

 

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